多摩川のシロチョウ二種
一年に一度しか出てこない蝶がいれば、世代交代を何度も繰り返す蝶もいます。 mats
河川敷で見つけたのはツマキチョウのオス、既に翅には穴が開き、表面もかすれて弱々しく飛んでいます(撮影5月3日)。ツマキチョウは年にただ1回早春に出てくるだけなのでそろそろ力が尽き姿を消す時期に来ていてその痛々しい姿には憐憫の情を禁じ得ません。一方、ナヨクサフジに飛来してもたもたしているのはモンキチョウのメス、眺めていると産卵でした。モンキチョウは春の一番早くから姿を現わしましたが、1年の間にこのあたりでは6~7回は世代交代を繰り返します。同じシロチョウ科に属しながらツマキチョウは成虫の蝶・卵・幼虫の合計期間は短く、1年の大半を蛹で過ごします。
↓ ナヨクサフジに産卵するモンキチョウ、尾端に卵が見える