ニューヨークのクモマツマキチョウ

ちょっとパピヨネスク(「別の話題・テーマに蝶のように飛ぶこと」という勝手な定義)してインテリアの話題です。

別の話題とは言え、壁には蝶がとまっている。それも毎年長野県に撮影のため訪れているクモマツマキチョウ・・・随分昔に遡るが恵比寿に当時計画中であったウェスティンホテル東京の開業準備のための会議や設計者・インテリアデザイナーとの打合せで頻繁にアメリカに出張していた頃、各地の高級とされるホテルにリサーチのため宿泊しあるいは、視察するという機会に恵まれた。

その中でもニューヨークのプラザ(当時の所有者はドナルド・トランプ。東京のニューオータニで開催されたウェスティンのPRレセプションの立食パーティーで日本ではまだそれほど知られていなかった若き日のトランプと会ったが・・というか、2メートルの至近距離でぼーっと話し相手もなくつっ立っていたのを見ていただけだが・・少し話をすればよかった、しようと思えばできたのに・・と悔やまれる。尚、プラザはその後所有者が変わり半分以上がコンドミニアムとして分譲されたとのこと)、及び、同じニューヨークのフォーシーズンズ(二つあるが、ピエール Pierre と呼ばれている方)はとりわけ印象的だった。

ピエールに入ると豪華な装飾が眼を惹いたが、もっとも驚いたのは柱のブラケット照明にぶら下げられたカードだった。何が書いてあるのかと近寄ってみてわかったのは、照明器具以外は柱もカーテンも、そしてカードも全て平らな壁面に描かれた絵、「騙し絵 Trompe l'oeil」だった。続いて壁面のニッチに収められた美しい彫刻の数々も同様に絵であったがその巧みな技法にいたく感激したのを覚えている。その後10年以上を経過し、同ホテルを再訪したときには残念なことに改装によりこれらの装飾は全て消え去っていた。

↓ 会議室階。実は壁は真っ平ら。照明器具のみホンモノ

↓ トップの壁全体

↓ すっかり騙し絵ファンとなって自宅廊下の突き当たりの扉に張った騙し絵。いきなり奥行きが出て明るく広くなった・・・ような気がした。エサやり不要のネコ

 

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