穂高 岳沢敗退 信州遠征5 上高地

滞在中、事前の天気予報では唯一の太陽マークだった7月20日の午後、予定通り岳沢中腹のお花畑を目指すことにしました。 mats

午前中に訪れた明神方面では曇天の影響かほとんど成果はありませんでしたが、昼近くに漸く晴れてきたので予定通り岳沢中腹の岳沢小屋の少し上部にあるお花畑での高山蝶の撮影をもくろみました。随分昔の学生時代、小屋から河童橋まで駆けおりるように下ったこと、奥穂高と前穂高を結ぶ吊尾根から小屋までの岳沢のお花畑では少なからぬベニヒカゲが悪天候にも拘わらずピンクのハクサンフウロを訪花していたことなどが頭をよぎります。

ところが・・・午前中に平地とはいえ随分歩いていたのが原因か、なにやら登りがきつい! 上高地が標高1500m、小屋が2170mですから標高差としてもそれほどの数字ではないはず。森林帯を抜けてガレ場(岩屑がガラガラと積み重なった場所)にさしかかると突然視界が開けて遙か上方に穂高の稜線が姿を現わしました。そして・・・! 少し先、やや大きな株のヨツバヒヨドリの白い花に目をやると、なんとベニヒカゲとルリシジミが吸蜜していたのです。あわててリュックからカメラを取り出して近づいたところ翅の裏側を見せられてわかったのはベニヒカゲではなく白い紋が顕著なクモマベニヒカゲ(ベニヒカゲより高いところに生息する高山蝶)でした。結局、もたついたお陰で飛ばれてしまい、画像確認するとピンボケ・・・トップは同じところで撮ったヤマキマダラヒカゲです。

まあ、クモマベニも上のお花畑に行けばたくさんいるさ!と気を取り直して登ります。ただ、ここらあたりからはあまり経験のないほどの絶不調で膝小僧の内側の筋肉がまず左から痙攣しそうな予感、それをかばっていると右も同様な状態に陥り極端にペースダウンし頻繁に休憩しながら漸く小屋に辿り着きました。お花畑まではあと10~15分、天気は晴れで何種かの高山蝶はほぼお約束・・・だったのですがこの足の状態で下山するのには少し不安があり、即断でお花畑は諦め小屋で小休止後Uターンしてゆっくりと下山することにしました。いったい何しに行ったのやらわかりませんが、ま、こんな日もある・・・くたびれもうけの万歩計は36千歩。

↓ 小屋から上高地を見下ろす

↓ 行きたかったお花畑(緑色の草の斜面)

↓ 下山途中のハクサンフウロに訪花していたセセリ。おそらくアカセセリ

↓ やっと登山口の岳沢湿原に戻ってきた。16時過ぎ

↓ 下山後に河童橋付近から望遠レンズでUターンした岳沢小屋を望む

↓ 上記のたたった一枚のクモマベニヒカゲのピンボケ証拠写真、恥ずかしながら・・・

 

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