夏の〆 入笠山(6) キベリタテハ
入笠山の6回目は重鎮キベリタテハです。
これまで、何年か8月終盤から9月初めにかけて訪れているが重鎮キベリタテハに会えるのは2回に1回くらいで、出現が他の蝶に比べて遅いのでいいタイミングに当たるのはなかなか難しい。今回も発生木である食樹ダケカンバの木の廻りを探したが鳴かず飛ばずだったので諦めてその先のお花畑を回って30分後くらいに戻って木が見えてくると周囲で黒いタテハが地面近くを飛んではとまっているのが見えた。ひょっとして、とゆっくりと近づくとお目当てのキベリだった。ダケカンバの幹にでもとまってくれればいいのだが、情緒のない路上の砕石で開翅していた。まあ、見られただけでもラッキーなので文句は言うまい。でもあと、1週間早かったら羽化したてくらいのタイミングだったのでは・・・、しつこいな! 少し翅に傷みは出ているものの上品な茶色と青い斑紋列は印象的。
なぜかこの蝶はこんな砕石の上、舗装道路の路上、コンクリート壁等の人工物にとまることが多い。ミネラル補給という点では効率的なのだろうが撮影する方のことも考えてほしいものだ。
↓ 昨年はゴンドラ山上駅のコンクリート壁の吹付タイル上でミネラル補給していた(アーカイブ 2024年9月2日 入笠山)
⇒ この時の動画 音にシンクロして翅を開閉するキベリ(最初と最後の部分)
↓ 珍しい訪花、吸蜜。花はマツムシソウ (アーカイブ 2022年8月26日 入笠山)
↓ 所属している日本チョウ類保全協会主催の写真展に出したところ、「これ・・・吸蜜してるのですか???」との質問あり。よほど珍しいということなのだろうが、同じ時に撮影したもう一つの画像では口吻が伸びていてこの疑問は氷解する
↓ 羽化して間もない個体に出会えると翅の茶・青・「へり」の薄ベージュの配色・デザインの美しさに息を呑む (アーカイブ 2017年8月30日 長野県南佐久郡)