樹液酒場 アカボシゴマダラほか

東京の奥山に赴きました。季節の花、ヤマユリに飛来するモンキアゲハが狙いだったのですが・・・

今更ながら、蝶と花のコラボ写真は難しい。ヤマユリは中腹では7~8割方咲いていたので期待したが、頂上近くになると全て蕾だったのは気温の逓減率(100m高度が上がると約0.6度気温は下がる)の微妙な原因? モンキアゲハは特に頂上付近に集まる習性があるようだしそこで咲いているとほぼ確実に吸密に訪れる・・・のだが、そうは問屋が卸さなかった。頂上付近、モンキはいくつも見たものの通過交通のごとく目の前を横切るのみで撮影などできっこない状態だった。

諦めて周辺のクヌギの樹にスズメバチが飛び回っているのでよく見るとアカボシゴマダラが樹液を求めて飛来、チューチューと吸っていた。10日ほど前(7月3日)にオオムラサキを撮影に行った山梨県ではまだ樹液に集まるタイミングではなかったので今年初めての「樹液酒場」の写真ということになる。もともと、樹皮がスズメバチに囓られたり、何らかの理由で傷つけられた時に皮膚(樹皮)を守るために免疫のように働いて分泌されるのが樹液の正体。恐ろしくてとても好きになれないスズメバチもあながち捨てたものでもない。

光合成によって、葉で生産された糖などは、師部(外樹皮のすぐ内側)を通って樹体全体に送られ、この師部が傷つけられた時に樹液が出てくる。師部は糖を輸送しているので甘い。メープルシロップがカエデの樹液であることを思い出せばなんとなく理解できる。その結果、タテハチョウほかの蝶たちや、カブトムシ、クワガタ、スズメバチと千客万来の様相を呈す。

↓ 中腹のヤマユリ。家の周りのユリはサポート棒なしでは立たないのに、山では普通に自立している

↓ アカボシゴマダラ 美味しそうに見えるから不思議

↓ 邪魔者と言うか、強敵飛来。あっと驚くアカボシゴマダラ・・・

↓ 蝶の敗北に終わりアカボシゴマダラは駆逐された。まあ、怖いもんね~

↓ 隣の余り流行らない酒場に来たアカタテハ

↓ もともとはこういうのが撮りたかった モンキアゲハ  (アーカイブ 八王子市  2020年7月19日)

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