出現 アオバセセリ
アオバセセリ、一昔前は連休の頃に近所の生田緑地に毎年撮影に行っていたものですが同地ではほぼ壊滅状態になったセセリ類の重鎮。このセセリ蝶を観察するためにはだんだんと遠くに行くことを余儀なくされています。
4月も末日、蝶たちの発生状況がいまひとつ掴みきれない。1~2週間は昨年より遅れているような気がしていたが案外そうでないという情報もあり様子見がてら毎年訪れる山を覗いてみた。目的は、まだ出ていないであろうミヤマカラスアゲハ・・・
ところが観察ポイントに到着してみると既に満開のツツジに飛来するのはかなりボロも混じったミヤカラ(ミヤマカラスアゲハ)・・・あれっ、これは去年の出方と殆ど変わってない??ミヤカラがそこそこ撮影できて、だんだんと飛ばなくなってきたので、ひょっとしてベースでアオバセセリのポイントに行ってみたところ・・・あれっ! こればかりだが、アオバセセリがテリトリーを張っていた(自らの縄張りに他のオス、或いは他の昆虫、鳥(!)が入らないように監視し、侵入者があれば鳥でも追いかけて域外に駆逐する)。見通しの良い囲まれた空間を半径3~5m(水平、鉛直両方向とも)くらいでくるくると飛び回る。どこにそれだけのエネルギーが貯えられているのかは見当もつかないが一向に飛翔は終る気配がなく、こちらの目と心が疲れてくるという根比べではあったがやっととまってくれたので撮影できた。美しく新鮮なオス(テリトリーを張るのはオス)。
古語の「あお」は概念として緑も含んでいたためこのアオバセセリもどちらかというと緑っぽい。青葉は緑色だし青信号(になるのを待ってたら永久に渡れません)、青汁・青リンゴ(共にほんとに青だったら気持悪くて・・・)とその例は枚挙に暇がないが、幼稚園や小学校では「青信号」はどう教えてるのかな?
閑話休題、春の入りがスムーズでなく寒い日が混じりギフチョウに始まる早春の蝶の発生が乱され時期遅れが生じたように感じていたがどうやら昨年並みにキャッチアップしたような印象を受けた。それにしても延々と続く目の前でのテリ張り飛翔、いつまでやってんだ!といらつき呆れながらも、その一方でその時間を楽しんでいる自分を斜め上から見ていたような気もする。
↓ テリ張りの雰囲気。ちょっと引いたアングルで
↓ 飛立ち
↓ テリ張り最中にいきなり目の前のシャガに飛来、吸蜜した、ピント合せきれず残念・・・
↓ ちょっと角度は悪いが・・・
↓ テリ張りの最中に他のオスが侵入すると縄張主が猛然と追尾し時に卍巴を繰り広げる。速すぎて意図して撮れるものではないがたまたまボンヤリ写っていたので参考程度に