夏の〆 入笠山(4) 花たち
入笠山の4回目、花の宝庫と言われるだけあって色とりどりの花が開花中です。一部をピックアップ。
クジャクチョウがとまって吸蜜しているのはマツムシソウ。広範囲に咲いていて一大勢力を誇っている。蝶たちの間では人気があるようで多種類飛来する。
↓ 入笠湿原 手前に紫のサワギキョウが見えるが全体的に花の盛りは過ぎていた。貴重な湿原で花の種類も多いが鹿被害を防ぐため周囲は柵で保護されている。鹿は雑食性が甚だしく殆どの植物を食べてしまう(本来はササが好き)ので全国的問題になっていてただでさえ減っているギフチョウも食草を一網打尽に食され地域によっては絶滅に向かっていると聞く。天敵のニホンオオカミ絶滅により無敵状態で植林の若い木が食われて育たず、結果的に大雨が引き金となって土砂崩壊に繋がった事例もあり、昨今の熊被害とともに由々しき問題になっている。長野県の山で出会い頭で至近距離5メートルくらいで大きな鹿と目と目が合い肝を冷やしたことがある(逃げてくれた)。
↓ レンゲショウマ 薄くらい林にひっそりと下を向いて咲き一種独特の雰囲気がある
↓ ホソバトリカブト。美しいが猛毒、狂言の附子(ぶす)の毒はこのトリカブトが原料
↓ フシグロセンノウ(節が黒い)。橙が薄暗い林縁部でよく目立つ。カラスアゲハやミヤマカラスアゲハが好んで飛来するが今回は見ることができなかった
↓ フシグロセンノウに飛来するカラスアゲハ (アーカイブ 2019年9月2日 入笠山)
↓ マルバダケブキで吸蜜するアサギマダラ。毒があり鹿ですら敬遠する花で、下草が殆ど食われたあとの斜面地に点々と残って咲いていたりする