アイノミドリ 絶滅?

アイノミドリシジミ、私が最も好きなシジミチョウです。高校生の時に早朝の長野県美ヶ原山麓でくるくると円を描いて飛び廻ったのちに目の前の下草にとまって開翅したその金緑色の美しさは瞼に焼き付いています。

30年以上、長野県の同じポイントに通っている。たまたま見つけたミズナラに囲まれた広い空き地は早朝の2時間ほどあちこちでアイノミドリシジミがくるくると卍巴を繰り広げ、また、下草にとまって開翅するという光景が見られる「秘密の花園」。ところが、昨年突然、消えた・・・時期的には遅くも早くもない7月18日、天候も問題なく発生してないわけはないタイミングであった、まさかこの地での絶滅? そこで今年も同時期7月19日に現地を確認したところ、少ないながら発生はしていたので一安心。ところがこれまでのように下草にとまらず高めの位置に半開翅しかせず撮影するにはいまひとつだった。結局2時間そんな状態が続き活動は終わってしまった。消え去ったのでないことが確認はできてよかったとはいえなんとなくモヤモヤを抱いたまま現地を後にした。

↓ 1週間くらい前の発生と思われる

↓ 同上。いまいち決まらない・・・

↓ 清里駅でレンタカーを返して駅で昼食。変わった虹(環水平アークというらしい)が出ていた

↓ 昭和末期には「高原の原宿」といわれてブームだったが観光客減少、建物施設老朽化でシャッター通り商店街的な印象を呈していたが、最近復興の動きもあるらしい。ただ駅前の感じはまだまだ寂れている

↓ とりあえず今年初めてヒカリモノの緑を見ることができたのとアイノの生存が確認でき乾杯

↓ 過去の下草開翅の画像。同じ場所なのに・・・ (アーカイブ 2019年7月25日 長野県南佐久郡)

↓ 同上 (アーカイブ 2021年7月22日 長野県南佐久郡)

↓ オスたちが繰り広げる卍巴(まんじどもえ)の魅力 (アーカイブ 2022年7月23日 長野県南佐久郡)

↓ ついでにこちらは上高地でのメス AB型 (アーカイブ 2020年8月9日 上高地)

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アイノミドリ 絶滅?” に対して2件のコメントがあります。

  1. SHUNJI MATSUMURA より:

    写真を見ると、以前に比べて今年の蝶は少し寂しい風情、というのは確かに。
    環境気候の変化を受るのは身体の小ささ故、人間よりはるかに早いかもしれない。
    酷暑、地震、自民党瓦解、円凋落、自然も社会も既視感ある変化をしています。
    もうすぐ76歳、後期高齢者の僕も身体と頭脳機能の変化を意志に反して感じます。
    奇妙な虹、衰退する町並み、身体の不調を訴える友人達…全て自然の流れ?
    僕も環境を少し変えようと思っています。キーワードは8分間の為の2年間。
    やはり蝶は羽を広げてくれないと、美しくない?

  2. Mats より:

    SHUNJI さん、

    含蓄のこもったコメントありがとうございます。
    遠征の地でも然りですが、長年同じ場所に住んで毎年、周辺の同じような場所に同じ頃に同じ蝶を探しに行くと、確実に個体数が激減、或いはその地では姿を消してしまった、というような事象を頻繁に肌感覚として感じています。

    一方、私の知らない水の中の世界では多摩川にブラックバスを初め、グッピーからピラニアまでの熱帯魚系を含め生息する種の七割以上が外来種という報告もありタマゾン川と呼ばれる所以です(ペットの放流も一因)。これが魚を離れて水生生物ということになればいったい何%の日本固有種が残っているのかと怖くなります。

    生物多様性などと声を大に叫んでいる方々に限ってその浅薄、ワンパタンにはうんざりしますが、こんなことをほざいている一個体の人間としての私の時間も地球・宇宙のレベルからすると須臾の間に過ぎません。

    影響されて、些か哲学的になりましたが、やはり私には無理ですね~(^^;)

    新しいことと言えばこのところCHATGPTにはまり込んで(ある意味延長線上かも知れませんが)PCに向かう時間がこれまで以上に延びています・・・

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