多摩川上流 ハシビロガモとエクリプス
上流の聖蹟桜ヶ丘に行ってみました。前回訪れたのは3月上旬ですからずいぶん久しぶりです。
前回より時期的には3ヶ月ほど早いこともあり水鳥たちの数は少なかったが、おそらくこれから増えるのだろう。トップはハシビロガモのオスでハシビロは嘴(はし:くちばし)の幅が広いことから来ている。地味で黒っぽいが、これから繁殖期でメスにアピールする必要があるため換羽という一大イベントを経て目立つ色に羽を変えることになる。この地味なオスはエクリプス(éclipse / eclipse:日蝕や月蝕の蝕、隠すという意味)と呼ばれている。
↓ 手前がエクリプスのオス、後方がメス。メスは巣内の卵、抱卵期間等、できるだけ外敵に目立たないように地味な色のままではあるが、好みのオスを選ぶ権利を有していて、逆はない。オスのエクリプスはメスに似るが、オスとメスは眼の虹彩の色がそれぞれ黄色、褐色と違うので区別できる
↓ 換羽を終えて繁殖期色になったオスもいるが虹彩の色は変わらずに黄色。幅広の嘴を水につけて進んで水を取込みエサとなるプランクトン、種子などを嘴の側面のブラシのようになった部分で濾(こ)しとるというなんとも大雑把な「水面採食」を行う。あんたはクジラの親戚か?!
↓ 同
↓ 延々と続いている護岸工事、新しい橋も建造中。このあたりは一昔前は鳥の楽園だったそうで華やかな記録も残っているが、今や壊滅的打撃を受けて断末魔の悲鳴が聞こえるような印象を受けた