夏の〆 ① クジャクチョウ

まだまだ暑いとは言え秋の気配が垣間見えます。例年夏の〆として訪ねる長野県の山のお花畑での撮影、まずは、クジャクチョウ

毎年8月の最終週くらいに行くのだが、今年はちっとも天候が安定しないので出かけそびれている内に大型台風10号で2週間予報を見ても見事なほど雨・曇りが続いていて、今年のこれまでのボーズまみれの成績から弱気に走り、「本年は諦める」と苦渋の決断したのが9月1日。ところが2日の朝起きてびっくり、青空! 長野を調べても太陽マーク、台風迷走のお陰?・・・ということで慌てて準備して(といっても基本的にはカメラだけ。それにしてもあの決断はなんだったのだろうか?)駅に向かう。月曜であり台風の影響もあったのだろう、中央線の特急あずさも難なく取れた。

かくしてスムーズに標高1780mのお花畑に到着。冬場はスキー場なのでロープウェイが利用できるのはありがたい。ただ、予想通り、季節の進行は例年より2週間くらいは早いようでメインの薄紫の花、マツムシソウも半分くらいは終わっていて、見かける蝶の数も少なく既に翅が傷んでいる個体が目立った。時間は4時間弱しかないのでとにもかくにも活動開始。まず1年に一度は会いたいクジャクチョウ、なかなかマツムシソウとのコラボが撮れず、あまつさえ天気はいいが風があるので翅を完全に開いてくれず後翅の2つの目玉模様と合せて4目玉の絵が撮れなかった。トップも後翅の目玉模様は半分隠れている。ノハラアザミで吸蜜。

学名は 「Inachis io geisha」、io(イオ)はギリシャ神話に出てくる美しい娘の名前。全知全能の大神ゼウスがイオに一目惚れして浮気したため嫉妬深い奥方のヘラは怒り心頭、イオを牝牛に変えて、100の眼を持つアルゴスに見張りをさせる、不憫に思ったゼウスはヘルメスにイオ救出を命じアルゴスは退治され、ヘラは残ったアルゴスの眼をクジャクの羽に落とし込こむ(孔雀の羽の由来)とともに、逃げる牝牛のイオに対しては「復讐の女神エリニュス」を差し向け追い詰めて悩ませ続けるという怖いお話・・・Inachis(イナコス)は同様に河の神であり、末尾の geisha は日本を含む地域のクジャクチョウの亜種名で、もちろん「芸者」から来ている。

↓ 正面の八ヶ岳上部は雲に隠れて見えない

↓ 後翅は隠れている

 

↓ 裏は真っ黒 ノコンギクで吸蜜

↓ なんとか4目玉を見せたこの日唯一の画像、花がほぼ枯れて痛々しい

↓ 一番合うのはやはりマツムシソウとのコラボ (アーカイブ 2021年8月27日 同地)

 

 

 

 

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