クロシジミ? 

多摩川土手でウラナミシジミを見ていたら、クズの葉上で黒っぽいシジミが翅を開いていました。 mats

クロシジミではありません。クロシジミというのはこのあたりでは見られない珍種に属します。これはおなじみのベニシジミで黒化した夏型なのですが私が今まで見た中ではもっとも黒い・・・春一番ではまぶしいばかりの橙色を輝かして羽化してきますが、夏に向けて世代を経る毎に黒くなっていって、そして春から5~6回世代交代したのちに晩秋11月にはメカニズムはよくわかりませんが再び早春の輝ける橙色を取り戻します。ただ、紅葉が真っ赤に燃えたあと散るようにベニシジミも冬を越すことはできずそこで力尽き、越冬は成虫の蝶でなくそのあとを追いかけていた幼虫が担当します。最下段のベニシジミが春一番に羽化した個体ですが、これと比較するとずいぶん黒くなっているのがわかりますね。

参考 蝶百科図鑑 ベニシジミ

 ↓ 翅を閉じると普通にベニシジミ

 ↓ 春一番のベニシジミ。橙色がまぶしいがこれから夏に向けて世代を経る度に黒くなる(4月初旬 多摩川)

 

 

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