テーマ(1) マツムシソウ好き VS 花執着なし
どうやらカラ梅雨気味のようですが、お天道様と私の予定がうまくすり合いそうにないので、この1週間はテーマを設けてアーカイブ画像を季節には無関係にまとめてみます。初回は「マツムシソウ好き VS 花執着なし」。どの蝶がとまっても絵になるマツムシソウに集まるタテハチョウたちと、反対に余り花全般に見向きもしないちょっと変わり者グループです。思いつくままに・・・ mats
↑ トップはクジャクチョウ(長野県 8月下旬)。山のお花畑に咲き乱れるマツムシソウに無数に訪花するクジャクチョウ。目玉(眼状紋)を4つとも見せるタイミングを狙います。
↑ アサギマダラ(長野県 8月下旬)。南方に向けて2千キロもの渡りをする前のひととき高原で過ごして体力を蓄えています。花から花へとフワフワと優雅そのものの飛び方。
↑ ミドリヒョウモン(長野県 8月下旬)。マツムシソウは各種ヒョウモンたちの御用達。
↑ メスグロヒョウモン(長野県 8月上旬)。名前の通り黒いのはメスだけでオスは普通の豹柄のヒョウモンチョウ的な模様。マツムシソウの薄紫に黒がよく映える。
↑ アカタテハ(長野県 8月下旬)。珍しいタテハではないがどこでも多くは見られない。よく似たヒメアカタテハより濃淡が明瞭で印象的。
↑ キベリタテハ(長野県 8月下旬)。花に来ることは稀で、マツムシソウで吸蜜するのはさらに珍しくラッキーな一枚。普通は、食樹のダケカンバの幹は別にしても、地べた、コンクリート擁壁、道路上などと余り情緒のないところにとまるのが好きな変わり者。
一方、花とのコラボが滅多に撮れない(上記のキベリタテハのように)蝶たちも少なくありません。
↑ ルリタテハ(山梨県 7月上旬)。飛ぶのがやたらに速くこのように新鮮な個体がじっと日光浴しているところに出くわすのは珍しい。
↑ アオタテハモドキ(石垣島 2月上旬)。花にも来るらしいが草原の地面でしか見たことがなく、極めて敏感でそっと近づいても察知して飛び立ちずっと先にとまる、また近づいて、また逃げられての繰り返し、おちょくられて汗だくになる美しいタテハ。
↑ ヒオドシチョウ(長野県 7月上旬)。初夏のころ羽化したと思うとすぐ夏眠してしまうので新鮮な個体が見られる時期は長くない。ひおどしは「緋縅」で武士の鎧の一種(「縅:おどし」は甲冑の製造様式)。
↑ ヤエヤマイチモンジ(石垣島 2月上旬)。メスの方は、コミスジのような普通の三筋模様だがオスは打って変わって凜々しい。
↑ オオイチモンジ(長野県 7月下旬)。梓川を背景に地面でミネラルを補給していた個体に指を出すと乗ってきた。高山蝶の王者とも呼ばれる名蝶。
↑ コムラサキ(長野県 8月上旬)。この紫の幻光には高校生時代より魅了されている。信州の柳が多い河原で幻光を煌めかせながら飛び回るコムラサキに囲まれた情景は記憶中枢に刻み込まれている。翅4枚とも光る瞬間はないことはないが極めて稀。
↑ スミナガシ(東京都 7月上旬)。山頂でテリトリーを張るオス。3~4頭がもつれると、ミドリシジミ類とは違った迫力のあるバトルを繰り広げる。碧眼と赤い口吻が目を惹く。
↑ コノハチョウ(石垣島 2月上旬)。朝日が差してきた中でテリトリーを張っていた。翅を閉じると枯れ葉にそっくりなことはよく知られているが表も金属光沢があって印象的。
↑ ウラギンシジミ(神奈川県 5月上旬)。飛ぶのが速いシジミ。翅の表も濃灰色のふちどりに白っぽいメスに比べるとオスは美しい赤茶がよく目立つ。