スミレとツマグロヒョウモン

稲田堤の用水路沿いの道を歩いていると舗装のスキマからたくさんスミレが育っていました。春には紫の花を咲かせていましたが今の季節は、花抜きで、蝶を含む昆虫の世話にならずに自分で受粉してしまう蕾のようなもの(閉鎖花と呼ばれています)が頭をもたげています。その閉鎖花に、ツマグロヒョウモンの幼虫(3齢くらい)がへばりついていました。黒い体に赤黒の棘、見るからに毒々しいですが実は刺しもせず、毒もない見かけ倒しです。自宅の5階バルコニーのプランターに生えていたタチツボスミレにいつの間にか同じ幼虫がいたことがあるのでおなじみの毛虫でした。尚、このスミレの蕾のような閉鎖花は3つに開いて(右上のように)種ははじけ飛びますが、そこから先は種についている甘味のおかげでアリにあちこちに運ばれて繁殖領域を広げます。写真の右下は閉鎖花が三つに割れて種を飛ばそうとしているところです。ツマグロヒョウモンはここではスミレにとって受粉の役には立たず、大事な葉を食べる敵ということになります。

mats 参考 蝶図鑑 ツマグロヒョウモン

 

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