探蝶漫遊記 ⑤シロウラナミシジミとトカゲ (石垣島遠征2)
今年の2月に訪れた石垣島、余り蝶が活動しない時期であることに加えて天候も良くなかったため撮り残した蝶が少なからずありました。そこで思い立って10月中旬に再訪したので何回かに亘って紹介します。尚、前回の石垣島遠征記は3月2日~4月6日(20回)に投稿しています。 mats
バンナ公園内の谷の湿地。白い花、シュクシャ(ショウガ科)の群落周辺にこれを食草とするシロウラナミシジミがあちこちに見られた。一時的に発生する「迷蝶」(定着はしていないが台風などによって一時的に発生する蝶)扱いのシジミチョウで尾状突起が長く・・・それにしても長すぎると思いませんか?・・・繊細なイメージがある。
ふとシュクシャの群落から伸びている目の前の木を見るとトカゲ(キノボリトカゲ)がいた。最近日本の蝶の絶滅第一号と騒がれているオガサワラシジミを思い出しちょっとゾッとしたが、こちらのトカゲは外来種でなく土着のトカゲなのでそれなりに共存しているのだろう。
オガサワラシジミ:小笠原諸島の固有種で絶滅が危惧されたために環境省が新宿御苑と多摩動物園で飼育による保護を図っていたが今年の夏に全個体が死滅、小笠原でもこの2年ほど見られなくなったため国の蝶としては初めて絶滅の可能性があるとのこと。急速に減少した主要な原因として人為的に島に持ち込まれて繁殖してしまったトカゲの一種グリーンアノール(ハワイではよく見かける)により捕食されたことがあげられている。下はハワイで撮影したグリーンアノール。
明るくない場所なので飛んでいるところはこんなピンボケの写真しか撮れなかったが、羽の表はこんなイメージ(メス)。