探蝶漫遊記 ⑱トリオ出現 オオゴマダラほか (石垣島遠征)
冬枯れの期間が長くなりどうしても蝶の姿が見たくなったので2月10日から13日という日程で初めて石垣島に行ってきました。台北から約270キロという石垣島では「越冬」の必要がないため蝶たちは1年中、ある意味だらだらと世代交代を繰り返しています。それでも真冬・真夏の時期は余り活動しないため、いい時期に行ったわけではありませんが気温が上がるといろんな蝶が飛び出してくるのが確認できました。何回かに亘って旅日記風に紹介していきます。 mats
島の北部から於茂登岳(おもとだけ)方面に向かった。センダングサに飛来するオオゴマダラ。日本最大の蝶とされ、沖縄の県の蝶に指定されるらしい。既に宮古島市、石垣市では共に「市蝶」に指定済みで随分人気がある。フワフワとのんきに飛んではいるが、他のマダラチョウと同様に幼虫時代の食草(ホウライカガミ、ホウライイケマ)由来の毒を持つことにより鳥などの捕食者に食べられることを防いでいる。これくらいゆっくり飛んでくれると飛翔の写真も撮りやすい。
初日のバンナ公園ではいきなり現れカメラを構える間もなく飛び去ったミカドアゲハ。今回は相変わらずあわただしいもののいくつかのセンダングサで吸蜜してくれたのでなんとか撮影できた。「ハイムの蝶」アオスジアゲハによく似ているがこちらもなかなか風格がある。
於茂登岳ふもとの名倉ダムを訪れた。サンダンカの赤い花に、ヤエヤマカラスアゲハ(カラスアゲハ八重山亜種)のオスが飛来していた。一般のカラスアゲハが青が強いのに比べこちらのは緑が濃い。石垣島にいるのはこのヤエヤマカラスアゲハのみだが緑だけでなく後羽の青も印象的。なかなかここまで後羽の青が見える角度では開いてくれないのでラッキー!