旅立ちの時 クロコノマチョウ
こんにちは、matsです。しばらく投稿しておりませんでしたが2月に訪れた石垣島で随分と撮り残した蝶がいるので再トライで3日ほど行って帰ってきたところです。この記録を「探蝶漫遊記」の第2弾として何回かに分けて書く予定ですが、撮った写真が4000枚、整理にちょっと時間がかかりそうなので、最近の特ダネをひとつご覧下さい。
9月の末、いい天気だったので何かいそうな気がして生田緑地に出かけると、広場の前で相棒のHenk氏に逢いました。考えることは同じ・・・二人で歩き回っていると、ジュズダマ(ススキの仲間の稲科の植物)にクロコノマチョウの緑の蛹がぶら下がっているのが見つかりました。廻りのジュズダマを探すと、終齢幼虫、前蛹(蛹になる一歩手前の状態)、それに加えて羽化したての何頭かの蝶まで見つかりました。幼虫だけ、蛹だけ、成虫だけというのは見たことがありますが一度に全ステージを見たのは初めてです。蛹と終齢幼虫を連れて帰り約2週間、無事に立派なクロコノマが羽化しました。かくしていつも通りにバルコニーからの旅立ちと思ったのが上の写真です。でも、ちょっと待てよ・・この蝶の飛び方はいささか頼りなく無事に生田緑地までたどりつけるか不安を感じ、急遽旅立ちをとりやめ、我家に連れてきた責任上、2頭のクロコノマを生まれ故郷のジュズダマが生える草原まで送り届けることにしました。現地到着、飛ぶ前にゆっくり羽を開いてほしかったのですが、手に載せたとたんに2頭ともさっと飛び去りました、残念! ま、いいか・・・
参考 蝶百科図鑑 クロコノマチョウ
生田緑地到着。故郷に戻っただけなので、本当は旅立ちではないですね。
9月末、左下に緑の蛹(食草のジュズダマで蛹化)、右上に終齢幼虫が見える。
上記の横で見つけた前蛹。脱皮すると蛹になる。
そのすぐそばにいた羽化したてのクロコノマチョウ。