意外と弱虫 コニワハンミョウ 番外
多摩川のコニワハンミョウ、挙動が面白そうなので飼ってみようと連れて帰ったのですが・・・ mats
多摩川の中州の砂地にいるコニワハンミョウ、この精悍で力強いあごと恐ろしそうな口からはかなりどう猛な印象を受けます。
我家に連れて帰り虫かごに2cmほど砂を敷いて飼育を試みました。まずエサは何か?肉食であることは確かなので生き餌でなければなりませんが、ネットで検索するとカツオブシも食べるというのを見つけ、与えたところやはり見向きもしませんでした。そこで頭に浮かんだのは「クモ」・・・ただ、問題は私はアラクノフォビア(Arachnofobia クモ恐怖症 野外で大きめのが目の前にいたりすると鳥肌が立ちます)なのです。とはいうもののエサなし状態で時間も経っているので勇気をふるって多摩川土手にいる小さなクモを採ってきて与えたのです。ところがなんと、興味を示すというよりちょっと追いかけられると逃げ出す始末 ?? 飢えさせるわけにもいかないのでクモを鉛筆でコツンとたたいておとなしくさせると、突然襲いかかり、このコニワハンミョウ、見た目ほどは強くなさそうだということがわかりました。
↑ クモの動きがおとなしくなると襲いかかって噛みついた
もう1つ、上の写真の砂に空いた穴は何でしょう? ハンミョウ類の幼虫が土中の穴に身を潜め、穴の上部や周辺を通るエモノを素早く狩ることが知られていますが、3日前の相棒Henk氏の「穴の中のコニワハンミョウ」にあるように成虫も夜間、砂の中にもぐり込んでいるのです。野外でも飼育しても、同様に穴にもぐることがわかりました。
さあ、エサをどうしよう? クモはダメ(内心ほっとはしたものの)なので、もう少し小さくて弱そうなのはいないか?? そうだ、アリならいいだろう、ということでアリを採ってきて与えたところ:
↑ ↓ アリは巧みに後ろ肢に噛みつきコニワハンミョウは振り払おうとやっきになるがアリは離れない
↓ やっと、逆転してアリに噛みつく
↓ ところが、何回か噛んだだけで突然離れ、両者ともヨレヨレ状態でお互いから敗走するように遠ざかった
アリもだめだしほかにアイデアも浮かばず、これ以上弱っては可哀想と飼育を断念、多摩川に帰してやることにしました。意外に弱虫君だったのですね・・・でもなかなか面白かったし、まずはめでたしめでたし。(何が「めでたし」だよっ! ・・ったく、ひどい目に遭っちまった!!!:コニワハンミョウ)
コニワハンミョウが小さいアリに追いかけられ、転げまわって逃げている様子は滑稽です。
説明をしながらのYouTube動画は、あっちこっちページを変えなくて良いので、写真も文章もとぎれなくいいやりかたですね。
このやり方頂きました!!
ハンミョウにはもう少し雄々しい生態を期待したのですがちょっとあてがはずれました。親近感は増しましたが・・・Youtubeの件、私独自のアイデアとはほど遠いものです。生態を紹介するに際して写真だけではなかなか説明しきれないときなどには極めて重宝しています。