カラスアゲハ 前蛹へのアクロバット
昨年育てたカラスアゲハ、長い間の謎がひとつ解けました。 mats
カラスアゲハの「前蛹」です。長い間、不思議だったこと:孵化した幼虫は4~5回脱皮してどんどん大きくなり終齢幼虫となります。次に蛹の前段階としての「前蛹」になるのですが、その時にいつの間にか、背面に回した命綱とでもいうべき糸でしっかりと体を支えています。手があるわけでもないのに一体どうやって糸を背中に回して掛けるのだろう?? 動画はこちら
随分縮めた動画ですがそれでも20分超と長いので(この営々とした作業を3分程度にまとめるのも気が引けたということもあります)ポイントを示すと次のような行程をたどります:
00:30~ 上下反転して尾端の接着部を作る
08:30~ 再度反転して尾端を接着部に固定する
09:40~ 命綱の糸掛け作業、何度も何度も繰り返し徐々に糸を太くしてゆく
17:50~ 糸掛け作業の完了と共にアクロバット (これで謎が解けた!)
20:30~ 静止して次のステップの蛹化準備に入る
それにしても、こんな作業行程、知恵が遺伝子に組み込まれているのは驚異的です。
前蛹になる前の終齢幼虫 ↓ 蝶については図鑑をのぞいてみてください