高尾山の蝉時雨(せみしぐれ) ヒグラシ 番外
8月1日(日)暑すぎてほとんど何もいなかった生田緑地をあとに高尾山に行ってみると迎えてくれたのは蝉時雨でした。 mats
8月1日午後、高尾山の頂上を目指します。薄暗い森林の小径に降り注ぐのは蝉時雨、それもいかにも暑そうなアブラゼミやミンミンゼミではなく涼しくもの悲しげなヒグラシ。なかなか目にする機会の少ないその姿を頂上でみつけたのがトップの写真です。動画も撮ったのですが、問題あり・・・日曜日ということもあり木のすぐ横や廻りいたる所で、のべつまくなしの話し声がうるさすぎて音を拾ってしまう、それも外国語、ここはどこ?と思うほど。撮っていてもヒグラシは声を気にしてか、とまっているだけだったのですが、束の間の静寂にやっと遠慮気味に少し鳴いたかと思うとすぐ上の方に移動してしまいました。残念・・・ 暗くならないうちに頂上をあとにしましたが、何本かのコースのうち、行きと同じの人が少ない、というか、たった一人の下山路はさらにセミの数が増えていて心地よい合唱が響いています。こちらはちょっと長めに動画(殆ど音のみ)を撮りましたのでお聴きください。
動画1:頂上の遠慮気味のヒグラシ 動画2:下山路のヒグラシ時雨
セミの声について、丁度2年前に記事を書いていたのでそのまま引用します。日仏比較ですが、上記ヒグラシと南仏のセミの声を比べると受ける印象も大きく変わってくることがよくわかる気がします:
ハイム周辺でもいろんなセミが順番に出てきて鳴いています。暑さを倍増させるニイニイゼミ、気持ち良さそうなアブラゼミ、悲壮感漂うミンミンゼミ、誰も教えないのに同じような旋律を歌い上げて最後は絶叫で終わるツクツクボウシ、生田緑地まで足を伸ばすとなにか悲しげなヒグラシとそれぞれ個性的です。地中での幼虫期間に比べ、地上での成虫期間が短いことからも、古来より儚(はかな)さの象徴とされてきたセミですが、ところが変わると・・・写真は一昨年、南フランスのアヴィニョン近郊で撮ったセミです。大きさはツクツクボウシくらい。鳴き声に全くメロディはありません。日本に長く暮らす知合いのフランス人にセミのイメージをきくと「セミは南フランスのイメージ、即ちバカンスを連想して明るくて良いイメージで儚さなんて全然ないよ、それに日本のセミみたいにうるさくないし!」 私にはフランスのセミはうるさいだけでした・・・
↓ 南仏アヴィニョン近郊 動画3:南仏のセミ