横浜の緑地公園 ミドリシジミ出ず・・・
昨年、ついに見損ねたミドリシジミ、今年は見たいとミドリシジミ類の「聖地」とも呼ばれる横浜の公園に初めて行ってみたのですが・・・
この季節、ドクダミとアジサイが咲き誇っている。いよいよ梅雨という頃の風物詩的な花たち、冒頭画像からドクダミでは成果の程が窺えるがスバリ、ほぼほぼボーズ。好天に恵まれたため蝶目的の撮影者も少なからずいたがみなさんの表情は先に梅雨入りしていた。既にミドリシジミの発生は確認されていてそこそこの個体数という話もあったが本日に限ってはあてはずれもいいところ。裏の多摩川とは違って、行くのに時間もかかるので落胆度が増すが初めて訪れる地での散歩を楽しんだと自らに言いきかせている。
↓ 目がちゃんと写っておらずこちらも残念だが、クリハラリス(別名タイワンリス)という外来種のリス。林の中を歩いていると樹の上の方で鳥と思しき妙な鳴声があちこちで聞こえたがその姿を確認できなかった。多摩川のオオヨシキリみたいな声と思ったのだが・・・
⇒ 動かない動画 鳥の鳴声ではなくクリハラリスだった
クリハラリス(タイワンリス)が日本に入ったのは人為的でありWikipediaによると『1935年に台湾から伊豆大島の公園に移入された個体が逃げ出したのを皮切りに各地で観光用に放たれたり、逃げ出したりした結果分布を拡げ今では在来種のニホンリスの地域的な絶滅要因になるのではないかと懸念されている』 外来生物法による特定外来生物に指定されているため、飼育などが原則的に禁止されているがこの種の法律のあと追い、お為ごかし感は拭えない。現実的に家の雨戸その他をかじる、電線・電話線をかじる、鳴声がうるさいなどのトラブルが生じている。
100年前に食用蛙のエサとしてアメリカから輸入された30匹足らずのアメリカザリガニが今では全国津々浦々の池・沼で繁殖し、2023年には条件付特定外来生物(一般家庭でペットとして飼うことは可能だが、野外に放すことは禁止)に指定されたという「法律を制定して真摯に対応しています」というパフォーマンスも同様。
日本固有種たちはもとよりその生態系も、想定外の外来種に対して抵抗力も免疫もないため多くが時間と共に駆逐されてしまうような気がしてならない。多摩川の植物を見ると7~8割(個人的な感触)は外来植物であり日本の固有種を見つける方が難しい。錦の御旗のように生物多様性(biodiversité / biodiversity)を叫ぶ人たちはこんな状況踏まえて言ってるのかどうかは想像に難くない。
↓ この日の唯一の蝶写真。田植えが始まっていたが水田のアゲハ